Three.js r85で何が変わったのか
2017/05/08
はじめに
月次リリースのはずが前回のリリースから3ヶ月も開いてしまってますが、噂によると今回はたまたま時間の掛かるものがあっただけで月次リリースを止めるわけではないそうです。個人的にはリリースはいつも今回くらいの間隔でいいんじゃないかと思いますが。
ということで今回もThree.jsのr85のリリースノートを適当にまとめます。
要点
なんやらいろいろと更新されましたとしかまとめようがないんですが、r83で突然消されたbower.jsonが結局復活したのが個人的ハイライトです。
コードの変更点
以下、r85のリリースノートの要約です。
バグフィックス
- Clock
- ParametricGeometry
- 法線が面と面が接している部分で法線が期待通りにならない不具合が修正されました。(#11056)
- Skeleton
- glTFローダーのアニメーションの不具合が修正されました。(#10754)
追加
- パッケージ
- Polymerなどでbowerが使用されているということで、r83で削除されたbower.jsonが復活しました。(#10431)
- ArrayCamera
- これまでWebVRで両眼用の画像を作成するためにVREffectを使用していましたが、複数のカメラを引数として渡すため描画が二回行われる結果になっていました。この問題に対応するためにカメラのリストを管理するArrayCameraと、それを継承したWebVRCameraが追加されました。(#10927)
- FileLoader
- Matrix3
- Matrix4にあってMatrix3になかったメソッドがいろいろ追加されました。(#10801、#11080)
- LineLoop
- 描画にgl.LINE_LOOPを使用するLineLoopが追加されました。(#10643)
- Material
- カラーバンディングを低減するためにditheringパラメーターが追加されました。(#11076)
- TextureLoader
- テクスチャの読み込み完了を検知できるようになりました。(#10829)
- WebGLRenderer
- WebGLRenderTarget
- デバッグに使えるようにnameプロパティが追加されました。(#10304)
削除
- Matrix4
- multiplyToArrayがdeprecatedになりました。(d8f7ccf)
- MultiMaterial
- Deprecatedになりました。(#10931、#11220)
- WebGLRenderer/WebGLState
- setColor*()、setDepth*()、setStencil*()メソッドが削除されました。(dc7af39)
変更
- –
- C.prototype = {…} が Object.assign(C.prototype, {…}); になりました。(#10637、#10648)
- BoxHelper
- setFromObject()が追加され、update()は引数を取らなくなりました。(#11171)
- ExtrudeGeometry
- BufferGeometryを継承するようになりました。(#10908、#10921、#10947)
- Geometry
- toJSON()の出力形式が {.., “data”:{“vertices”:…, “normals”:…, “faces”:…}} から {.., “vertices”:…, “normals”:…, “faces”:…} に変更されました。(#10657)
- ImageLoader
- エラー発生時にmanager.itemEnd()が呼ばれるようになりました。(#11125)
- WebGLRenderer
- WebGLRenderer/ShaderChunk
- 面光源シェーダーがリファクタリングされました。(#11169、#11232)
Examples
いろいろと修正されているようですが、とりあえず新しく追加されたサンプルだけ紹介します。
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